女性が活躍しない国は財政赤字が拡大する
週刊東洋経済の10・8号です
中央大学文学部教授の
山田正弘教授の記事です
OECDの男女別労働統計を見ていて
女性労働力率が日本(63%)より低い国である
イタリア(51%)、ハンガリー(55%)、ギリシャ(56%)は
EUの財政危機国であるという記事
(日本の女性の労働力率は20年間それほど変わっていないようなので時系列で見たらこの説はどうなのかな。。。と思ったりいたしますが)
日本は既婚女性の労働力率が低い(専業主婦率が高い)
また、男性と比べてパートなど非正規雇用率が高く収入が低い
保険料や税金を納めなくてもよい女性が多い
一方日本では男性のお小遣いが諸外国に比べて少ない。また、目立って減少している
フルタイムでの共稼ぎ率が極めて低い日本では、男性の収入が伸びないことに対して、妻が働きに出るのではなく、夫の小遣いを削ることによって対応している
日本では専業主婦に対して保険料や税制でさまざまな優遇措置がある。その分、社会保障費としての保険料収入や税収が減る。
財政赤字は増える一方…・・・
イギリスでもアメリカでも、50年前は専業主婦が90%とか75%とかだったそうである
それが、男性の収入が伸びない中で女性の働く人が増え
だんだん女性の収入が伸びていって
夫婦でフルタイムで働いて生活水準を保つ、という世帯が増えていったそうです
男女ともフルで働けば税収は増えるでしょう
夫婦フルタイム、日本ではまだまだ少ない選択肢です
それでも
社会保障改革がすすみ
女性の働き方(男性の働き方も)がだんだん変わる中で
女性が出産しても仕事を辞めないという選択肢が
だんだん増えていくでしょう
(社会保障改革については現状の改革案には??がたくさん付きますが)
待機児童の数も
今年は減り
働きたいという女性を支援する環境が
少しずつですが増えているようです
(こどものための保育になっているのか、という現場からの疑念の声が多いようですが)
これから結婚や出産をする(かもしれない)女性には
自分のムスメも含めて
「女性は結婚(出産)したらやめるべきだ」
という風潮は少なくとも大分なくなっているので
辞めずに共働きをする、という選択ができるようになればよいなと思います
(ただし、家族でワークライフバランスを実現することが大切です)
欲張って
できれば子どもを産み子育ての楽しさもしってもらいたいなあと思います
それでもこんなことを書いていると
家に母親がいてゆったり子育てをして家族を守る
そんな自分が選択しなかった生活がときどきうらやましいなあと感じるワタシでもあります
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コメント
労働力率を見た時、就労実態や年齢はどうなの?とか
女性が求職すれば、結局職にあぶれる人が増えて、
失業者が増える=労働力率は変わらないのではないか
とか、いろいろ疑問はありますが、
ひとまず、歓迎したい話ですね。
考えたら世の中、売る側も買う側も、
仕事も家事も、男性と女性で分かれていない方が
健全なんじゃないか、と思います。
もちろん、財政赤字も縮小が期待できるかな、と。
すごく乱暴な言い方ですが、日本の問題の多くって
買う側のウワツキ(流行とかね)と
企業内のヒエラルヒー(会社に全てを捧げよ)みたいな
のがいろんな形で蓄積してるんだと思います。
それって、前者は多くが女性、後者は男性が
主犯格じゃないかな、と。
だから、新しい風というか、これをなるべく
シャッフルすることで、いい方向にいってほしいな。
↓自転車の鍵、私もよくなくしそうな人間です。
ゆうままさんがそうとは、意外です。
私は、番号式のチェーンにしています。
「盗られたら盗られたでその時だ」って思います。
投稿: すとれちあ。 | 2011年10月10日 (月) 07時10分